診療内容

インプラント

歯が抜けた状態では、うまく話すことができない、食べ物を噛むのがたいへんなど、さまざまな悪影響が生じます。
自分の歯を健康に維持することがいちばんですが、永久歯を失ってしまったら、その部分をきちんと治療して手入れをしていくことが大切です。

歯が抜けた状態

歯が抜けた状態

放置した状態

放置した状態

抜けた歯を放置していると・・・
     1、抜けた歯の周囲の歯が動いてしまう
     2、対合する歯が浮いて弱くなる
     3、噛む機能が低下する
     4、発音障害
     5、審美性(見た目)が悪い
などのデメリットがあります。

抜けた歯の治療法は「ブリッジ」「入れ歯(義歯)」「インプラント(人口歯根)」といった3つの治療法があります。
このページでは「インプラント」について説明します。

 

インプラントとは

s4『インプラント治療』は、歯の抜けた場所に人工の歯根(しこん)を埋め込み、顎(あご)の骨に固定した後、人工の歯を上から装着する治療方法です。 インプラントとは、自分の歯に限りなく近い人工の歯です。からだに害のない純チタン材を使用します。手術は1~2回で済み、約3ヶ月で噛めるようになり、健康な歯に回復するまでの期間がとても早いのが特徴です。

インプラントのメリットとデメリット

s4メリット

1、自分の歯と同じような感覚で噛むことができます。
2、噛む力、味覚が低下しません。
3、周囲の健全歯を傷つけることがありません。
4、審美性が良好です。
5、インプラントがしっかり固定すると、顎骨がヤセるのを防ぐことができます。
6、正しい清掃習慣と定期検診を受けて長く維持することができます。

デメリット

1、歯を抜く場合と同程度の手術が必要です。
2、体質や疾病(重度の糖尿病など)によっては治療が出来ない場合があります。
3、インプラントは顎骨に埋めるため、細菌感染には十分な注意が必要です。

インプラントの優れた点

・見た目がきれいです。
・周りの歯を傷つけません。
・噛み心地は自分の歯とほぼ同じです。
・人工の歯が骨となじみ、違和感がありません。
・インプラントの種類により、手術が1回の場合と2回の場合がありますが、回復がとても早いです。

1.歯の抜けた状態

1.歯の抜けた状態

2.インプラントを 埋め込んだ状態

2.インプラントを埋め込んだ状態

3.人工の歯をかぶせた状態

3.人工の歯をかぶせた状態

当院で使用しているバイオホライズンインプラントについて

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当院で「バイオホライズンインプラント」を使用している理由は、レーザーロックがあるからです。

Laser-Lokマイクロチャンネルとは、最適なインプラント表面処理に関する開発から始まり、20年以上にわたる研究で得られた特許技術です。Laser-Lokの表面は、上皮細胞の根尖側移動を抑制し、(シャーピー線維とは異なった)結合組織の付着を促すなどの生物学的反応を誘導することが、これまでの研究によって証明されています。このような物理的付着により生物学的にインプラント周囲が封鎖され、歯槽頂骨を保護し、かつ維持します。Laser-Lok市販後の研究において、骨吸収を抑制する他のインプラントと比較して、この技術の有効性が証明されてきました。

 

BioHorizonsインプラントのLaser-Lok。SEM画像、30倍

BioHorizonsインプラントのLaser-Lok。SEM画像、30倍

Laser-Lok微細構造の統一性。拡大率を上げてもナノ構造が顕著である。

Laser-Lok微細構造の統一性。拡大率を上げてもナノ構造が顕著である。

バイオホライズンインプラントのユニークな特徴

Laser-Lokマイクロチャンネルとは、レーザーアブレーション技術によりインプラントカラー部周囲にエッチングされた精密な細胞サイズの溝です。きわめて一貫性のあるマイクロチャンネル(微細溝)は骨芽細胞・線維芽細胞の付着および組織化に最適なサイズとなっています。また、Laser-Lokは表面積を最大化する反復型ナノ構造であるため、細胞仮足やコラーゲン微小繊維が入り込んできます。

付着上皮の根尖側の範囲を示すヒト組織学的所見。その下にはLaser-Lok表面に入り込んで付着する骨縁上結合組織がある。

付着上皮の根尖側の範囲を示すヒト組織学的所見。その下にはLaser-Lok表面に入り込んで付着する骨縁上結合組織がある。

機能的配向性を持った結合組織を示す偏光顕微鏡による画像

機能的配向性を持った結合組織を示す偏光顕微鏡による画像

Laser-Lok表面に物理的に付着した結合組織。術後6ヶ月のインプラントカラー部のSEM画像

Laser-Lok表面に物理的に付着した結合組織。術後6ヶ月のインプラントカラー部のSEM画像

他社の表面処理との違い

現在販売されているインプラントの表面は、ほとんどがグリットブラストもしくは酸エッチングです。こうした処理方法だと、表面の形状は一定ではなくランダムになり、その部分の表面の状態により細胞反応も変わります。機械加工面よりランダムな表面の方が高いオッセオインテグレーションが獲得できることは証明されていますが、光学顕微鏡、偏光顕微鏡、走査型電子顕微鏡により軟組織付着に対する効果が明らかになっているのはLaser-Lokのみです。

臨床におけるメリット

他社インプラントとの比較において、Laser-Lok表面に臨床的メリットがあるとする研究がいくつか発表されています。プロスペクティブ多施設共同試験では、表面処理のみ異なる同一のインプラントを並べて埋入した場合、従来の表面処理のインプラントに比較し、Laser-Lok処理のインプラントの骨吸収は術後37ヶ月には70%(1.35mm)抑えられることが明らかになりました。民間医療機関でのレトロスペクティブ研究においては、様々な状態の術野にLaser-Lokインプラントを埋入し、3年間追跡調査したところ、骨吸収が0.46mmにまで抑えられていました。また、大学におけるオーバーデンチャーのプロスペクティブ研究では、Laser-Lokインプラントが骨吸収を抑制したことが示されました。

Laser-Lok処理有り、無しのインプラントを比較した3年間のプロスペクティブ多施設共同試験では、Laser-Lok処理をしたインプラントが骨維持において優位性を示した。

最新の知見

Laser-Lok表面に対する物理的な(シャーピー線維とは異なる)結合組織付着の獲得は、Laser-Lok処理をしたアバットメントという、全く新しい分野の研究開発につながりました。このアバットメントが生物学的封鎖を作り出し、埋入されたインプラントは優れたオッセオインテグレーションを獲得します。軟組織と骨の両方にメリットのあるソリューションになるのです。また、Laser-Lokがないインプラントに装着することにより、インプラント周囲の健康を促進します。グリットブラストしたインプラントに、Laser-Lokアバットメントと従来のアバットメントを無作為に装着し有意差を評価した最近の研究があります。その原理証明試験において、Laser-Lok処理をしたマイクロチャンネルのゾーンが上皮の根尖側移動を抑制し、(シャーピー線維とは異なる)結合組織の付着を確立することが示されました。更に、インプラント・アバットメント接合面の上方だけではなく、機械加工のカラー部があるインプラント上にも軟組織の付着が見られました。歯槽頂骨のレベルは通常のアバットメントを使用した際より高く、軟組織の安定が歯槽頂骨の健康状態維持に役立つ可能性が有るとの知見を得ました。

 

組織学所見による比較で示された、標準的なアバットメントとLaser-Lokアバットメントに関する、上皮の根尖側移動、結合組織、歯槽頂骨の健康状態の変化などの生物学的差異

組織学所見による比較で示された、標準的なアバットメントとLaser-Lokアバットメントに関する、上皮の根尖側移動、結合組織、歯槽頂骨の健康状態の変化などの生物学的差異

組織弁を垂直切開し鉗子で弁を持ち上げた際の標準的なアバットメントとLaser-Lok処理をしたアバットメントにおける組織付着強度の変化を示したSEM比較画像

組織弁を垂直切開し鉗子で弁を持ち上げた際の標準的なアバットメントとLaser-Lok処理をしたアバットメントにおける組織付着強度の変化を示したSEM比較画像

要するに細菌に対するバリアが作れる可能性があるからです。

インプラント治療の流れ

 

抜歯後治癒

抜歯後治癒

インプラント埋入

インプラント埋入

クラウン装着

クラウン装着

s4

インプラント手術

インプラント手術

埋入

埋入

s28

アバットメント装着

s8

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