診療内容
小児歯科(フッ素 / 母親教室)
フッ素を歯につけるとむし歯になりにくくなると言われています。
ではフッ素とは何か、フッ素が歯を強くするとはどういうことかについてご紹介します。
フッ素の安全性
フッ素は特別な物質ではなく自然界のあらゆるもの(空気、雨、土壌、水道水、動植物組織など)に含まれています。私たちが毎日食べているものの中にもフッ素が含まれている為、フッ素を摂取していることになります。
フッ素は大量に体に取り込まなければ安全といえます。
フッ素のムシ歯予防効果
酸(歯を溶かす)をつくることを抑制
虫歯菌がつくる酸の量を抑えてくれます。
再石灰化(溶けた歯を元に戻す)を促進
自然修復作用のカルシウムやリンなどが溶けだして(脱灰)、ムシ歯になりかかった部分の再石灰化(カルシウムやリンなどの再沈着)を促進させます。
歯を強く
歯の表面が酸に溶けにくくなります。
<フッ素塗布の時期>
歯が生えたら、なるべく早いうちに塗布するのが理想的です。
乳歯も永久歯も、生えたばかりの歯は未成熟でムシ歯になりやすい状態です。
フッ素は、歯の表面のカルシウムを化学的に強い結合にしムシ歯の原因となる酸に侵されにくくします。
歯が生えてきたらなるべく早いうちにフッ素塗布を受けることが理想的ですが、次々と生えてくる歯に1本1本塗っていくのは大変です。あるていど歯が生えそろってきた2歳くらいになったら、定期検診をかねてフッ素塗布を受けるとよいでしょう。
フッ素塗布は1回だけではなく、年に4回(3ヶ月に1度)の塗布必要です。
当院では、リコール登録されている方の定期検診の際に、希望される方には歯をきれいに清掃した後で直接歯にフッ素塗布を行なっています。また、幼若永久歯(はえてからあまり期間がたっていない永久歯)に選択的に行なうフッ素塗布もこの方法で行います。ご希望の方は気軽にお申し付けください。
母親教室
お子様の歯の為に大事なのは、「虫歯ができてしまう前に来院してもらうこと」です。
虫歯になり、虫歯の進行や新しい虫歯が増えないように苦労するより、虫歯が発生しないように気をつけていく方がずっと楽なのです。
母親学級では、まず虫歯の発生のしくみを理解してもらい、これをもとに食生活(回数、時間、内容)を虫歯が発生しないよう改善のアドバイスをいたします。
発生のしくみを理解すると歯の質が強い方がよいことが分かります。すでに生えている歯に対してはフッ素を使用し、これから生える永久歯の質を強くすることを考ましょう。
歯磨きの方法
1〜2歳前半くらいまで
ほとんどの子供さんがおとなしく歯みがきをさせてくれませんが、安全に、手早く、不快感を与えず、楽しく、自身をもってを基本に練習してもらいます。
1歳代のはえている歯の数がまだ少ない時からお母様が仕上げ磨きしていると、乳歯が生え揃う頃には上手に歯ブラシやフロス(糸ようじ)を使うことができます。
3歳〜小学校4年生くらいまで
3歳くらいになると自分でもやりたがりますがその時点では手の発達が出来ていない為、全部の汚れをとることは出来ません。幼稚園に入園すると自分で磨く方法を指導しますが、まだまだ大人の仕上げみがきが必要です。入学が近づいてくるとずいぶん手先も器用になりますが今度はそろそろ永久歯との交換がはじまり、非常に磨きにくくなります。
その為、仕上げ磨きは小学校4年生くらいまでしてください。
虫歯になりやすいポイント
歯ブラシで何回も磨いている用でも、実際には歯にブラシが当たっていないかもしれません。虫歯になりやすいポイントを抑えて入れば効率的に磨くことが出来ます。
汚れがたまりやすい場所が虫歯になりやすい場所です。
上の前歯の間・奥歯の溝・奥歯の間
歯の間はかなり高頻度で虫歯になる為、デンタルフロス(糸ようじ)やフッ素も重要になります。
定期検診
子供の口の中はどんどん変化していきます。それに応じて虫歯になりやすいポイントも変わる為、その部分の手入れ方法を指導します。
磨き残しのあるところは指摘し、どうすればよいか説明します。また、とりにくくなったプラークや歯石などを歯科医、歯科衛生士の手できれいにクリーニングをします。虫歯になる可能性の高い歯(検診などでC0と書かれる状態です)を早くみつけ、その部分を特に注意して手入れしてもらう為の方法を説明します。またフッ素を塗布したり、年齢によってはフィッシャーシーラント(予防填塞)などの処置を行ないます。
子供さんの成長に伴い、生活も変化します。それとともにお口の中の環境も変化しやすくなります。定期検診を続けてることが重要になります。
3歳まではお母さんのひざの上に座ってもらっていますが、3歳くらいになるとチェアー(治療用いす)に一人で座ってもらっています。虫歯のない時からずっと定期検診に来ている子供さんは警戒心を持たず、すんなり一人ですわり、少しずつチェアーを後ろに倒して寝た状態でできるようになります。虫歯が発見された時にも医師のコミュニケーションがとりやすく、多くの虫歯をかかえて来院した子供さんにくらべて治療に入りやすいのです。
しかしこれは、「おまけの効果」で、本来は虫歯のない状態で、ずっと検診と予防処置だけで続いていくのが目標です。
健全な永久歯列を作る為に
乳歯の段階で完全な治療をしてしまうことが最終目標ではありません。
例えば、2歳や3歳で何本も虫歯ができてしまったとしましょう。まだこの年齢では多くの場合、治療しようとしても子供の協力は得られません。まず泣いて暴れる子供がほとんどでしょう。ここで痛みがあったり、腫れたりしていればそれを取り除くために押さえつけてでも治療が必要です。こういうケースでは保護者のかたに十分に治療内容や今後のことについてお話して、局所麻酔をして痛みはない状態にして行ないます。
しかし、痛みはない、噛むこともできるケースでは、まず口の中の環境を変えていくこと(食生活・歯磨き等)からはじめ、虫歯の進行を止める、新しい虫歯を増やさない)ことから始めていき、これが確実にできてくれば、応急処置だけは行い、時々来院し少しずつ慣れ子供さんの協力が得られるようになるまで待つことにしています。十分に協力が得られるようになってからだと完全な治療もでき、その状態をキープしていくことも容易です。子供さんは皆成長しますので、どんなに抵抗していた子も時期がくれば、よく話を聞いて協力してくれるようになります。
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これによって生まれてきた赤ちゃんがアレルギーになりにくく、アトピーになりにくいといったデータがあります。